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出世意欲がない新任役員の実態が浮き彫りに、経営環境の悪化が影響か

8/11 8:00  雇用

 日本能率協会(富坂良雄会長)が、上場企業の新任役員を対象に実施した意識調査で、新任役員の出世意欲について聞いたところ、約4割が「これ以上の昇進は望まない」と答えていることが明らかになった。前年度調査と比べるとその割合はおよそ1.5倍となっている。とりわけ、「社長」昇進を希望する役員は1割を下回り、前年度からは半減している。また、調査対象である新任の取締役と執行役員の6割近くが、現在の心境について「会社のこれからの取り組みに一抹の不安」、「相当の苦難を覚悟している」と回答している。原材料価格高騰などの影響で経営環境が悪化している中、経営者としての重責を肌で感じ、出世に対し消極的な実態が浮き彫りとなった。

 このほか、「誰の利益を重視するか」という質問では「従業員」(45.3%)が、「雇用に対する考え方で重要なことは何か」という質問では「雇用の維持・創出」(52.2%)が、いずれもトップを占めた。さらに「CSRの取り組みで重要なこと」は、「雇用創出」(9.4%)、「労働環境」(2.0%)の合計が、「株主への配当」(10.8%)を上回った。経営環境の変化を受け、経営陣は「人材」重視の姿勢を打ち出している。

 環境問題に対しては、ほぼ全員が意識している一方、7割以上が「十分な行動にいたっていない」「全く行動にいたっていない」と回答するなど、“意識”と“行動”に大きな乖離が見られた。なお、新任役員が評価する環境先進企業は、「トヨタ自動車」がトップで、「シャープ」、「リコー」などが続いた。

 ワークライフバランスの取り組みに対しては、半数以上の役員が「従業員のメンタルヘルス向上につながる」「従業員の満足度向上につながる」と支持しているほか、経営にプラスの効果をもたらすと認識している。

 同調査は、 2008年1月〜6月に選任された上場企業の新任取締役1,051人、および新任執行役員744人を対象に実施。344人から回答を得た。

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