カレラ インタビュー

日本コーン・フェリー・インターナショナル 橘・フクシマ・咲江 日本担当代表取締役 1/2

2007-08-01 19:33   ()
photo.jpg 人材活用の世界的な潮流は“多様性”
日本コーン・フェリー・インターナショナル株式会社
清泉女子大学卒業、国際基督教大学大学院修了。ハーバード大学教育学大学院修士。スタンフォード大学経営修士。ハーバード大学日本語講師や、ベイン・アンド・カンパニー等で経営コンサルタントとして勤務後、1991年、日本コーン・フェリー・インターナショナル入社。1995年、本社取締役。2000年、日本担当代表取締役に就任。著書『自信のなさは努力で埋められます〜世界最大ヘッドハンティング会社の日本法人社長から貴女への提言〜』など、人材・キャリア開発に関する執筆・講演多数。

—ソニーやトヨタなど日本ではグローバル企業の最先端と言われていますが、今後の日本企業のグローバル化における人材戦略をどう考えますか。

私は大変危機感を抱いています。弊社の拠点は全世界に70箇所、アジアに15箇所あります。日本は、アジアの中で昔はナンバー1だったのですが、数年前からインド・中国が凄まじい勢いで伸びてきて、アジア全体の売り上げの約5割を占めるようになっています。ここ数年のマーケットの拡大は著しいものがあり、オフィス数でいうと中国は3箇所、インドが2箇所ありますが、さらに増やす予定です。また、クライアントの数も大幅に伸びています。それだけ、外資系・現地企業が激しく人材獲得競争を繰り広げています。特にインドは英語圏であり、理数系の教育も広い範囲に行き届いているので、非常に優秀な人材がグローバルに活躍しています。中国にもダイナミックなエグゼクティブが多く、海外でMBAを取得して、グローバルに活躍しています。一方、日本企業には、米国食品大手ペプシコ社の社長になったインド人の女性のような人材がいるでしょうか。将来は出てきて欲しいと思いますが、今現在はおそらく大変少ないと思います。最近女性の活用、ダイバーシティーの重要性が注目されていますが、多様な人材プールから優秀な人材を確保していかなければならないでしょう。
 グローバルな人材戦略といったときに日本企業はまだまだグローバルな人材の母体が小さい状況です。、グローバルのスピードについていくには、現地採用にしようか、日本から人材を送ろうかと迷っている段階では遅すぎます。

日本企業に必要とされる企業家(起業家)精神

—-業績が好調な企業では、事業の困難さを経験するような場がないために、そのような人材の育成が難しいといわれています。

企業の成長過程の中では、様々な能力が必要とされてきます。アップルコンピュータのCEOスティーブ・ジョブズ氏は、起業家精神に溢れ、クリエイティブで、非常に実行力があり、新規事業を起こすのが得意です。しかし、こうした人材は、事業が落ち着いてしまえばまた次の新しいステップを踏み出そうと考え、管理システムのことなどはあまり考えない傾向にあります。そのままでは会社は成長できないので、次の段階では組織を構築できる経営のプロフェッショナルが入ってきて、きちっとした人事制度等の会社の制度を構築し、会社の骨格を作ります。ところが今度はシステムをきっちり作りすぎて段々官僚化して、物事を考えないぬるま湯的な企業になってしまうこともあります。そうなると組織は安定しますが停滞してしまいます。そこで、変革者が必要となってくる。そういう人は組織を分社化して小さな組織に作り変える傾向があります。そうすると組織にはまた起業家(企業家)が必要になるのです。ところが、管理的な組織で育成された人は、そうしたトレーニングを受けていないので事業を起こすことができない。たとえ起こしても、成功しないといったケースも見られます。 photo_02.jpg

 

 

次の記事へ  前の記事へ


ブックマークに追加する